FXのような金融関係のサービスというのは、株式や投資信託などの他の投資方法に慣れている人であればともかく、一般にはなじみの薄いものですので、実際にトレードをはじめるなかで、さまざまな困りごとや苦情などが生じることがあります。こうした場合、まずはFXの口座を開設している業者のカスタマーサービスのようなところに電話やメールをして、問題の解決をうながすということになりますが、それでも納得できるような結果が得られない場合には、他の窓口を利用するという方法もあります。たとえば、株式、投資信託、FXなどの金融商品に関してのトラブルについて、相談、苦情を受け付ける中立的な機関として、金融先物取引業協会が設立されています。これは業界内での一種の自主規制機関のようなところですが、個別のFX業者からは独立した存在になっており、金融庁からの認定も受けています。
ここには専門の相談員があり、案件の内容をふまえたアドバイスが受けられるほか、苦情などを相手方の業者にとりつぐといった業務も行っています。さらに、民事訴訟まではいかなくても、業者とのトラブルを和解のようなかたちで解決したいと考えている場合については、そうした解決のあっせん制度もあり、別途、あっせん相談センターという機関があります。実際のあっせんにあたっては、弁護士の資格をもつあっせん委員が、顧客と業者の双方からの意見をきいて、その間に入り、適切な解決策を提示します。